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骨と体のQ&A
質問
75歳になる母は昨年の10月に肋骨を骨折しその後骨折は直りましたが、左の肩から手のひらまで痛み週に1回くらいカルシウムの注射と起床時にビスホスホネート製剤、朝食後にカルシウム剤を飲んでいます。痛みはなかなかよくなりません。飲み薬を変えたほうがよいのでしょうか?
答え
肋骨の骨折は骨粗しょう症に多く見られる太腿の付け根の骨折、手首の骨折、二の腕の付け根の骨折、背骨・腰骨の骨折に続いて多い骨折です。先生は骨を強くして痛みを少なくするために週に1回の注射とビスホスホネート、カルシウム剤を処方なされたものと考えます。これらの薬は骨密度値を増加させて骨粗しょう症に伴う痛みを和らげますが、肩から手のひらまでの痛みに対しては効きそうにありません。骨粗しょう症では骨が潰れた際に激しく痛み、骨が少しずつ変形する際には軽く痛む程度ですが、いずれの痛みも背中や腰など潰れ易い骨の存在する部位に現れます。
従って、肩から手の痛みは他の病気が原因と考えられますので、今の飲み薬を変えても痛みを少なくすることには繋がりません。75歳の高齢者で片方の肩から手のひらまで痛む場合は首から手に向かって走っている神経に関係した病気を考える必要があります。特に、首の骨の中にある太い脊髄を圧迫していたり、脊髄から神経が枝分かれして手の方向に向かって伸びている、神経根という神経線維の根元のところで骨の棘が圧迫していることが原因として考えられます。
このような症状を示す病気を頚部脊髄症、頚部椎間板変性症、頚部脊柱管狭窄症などと診断されますが、診断を確定するためには両手を比較しながら指の動き、筋力、筋肉の衰え、感覚、腱を叩いたりしての反射の具合など手の神経について詳しく調べられます。その後、首の骨のレントゲン検査、CT検査、MRI検査などで調べられたり、筋電図などの生理検査をしてより正確な診断へと進んで行きます。質問者のように腕全体の痛みが気になるようですと、骨粗しょう症とは違った視点で整形外科に再度診ていただいたり、神経内科の先生に詳しく調べていただいてはいかがでしょうか。
( 監修 / 林先生:東京都リハビリテーション病院院長 )
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