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骨と体のQ&A
質問
54歳の男性です。スポーツでひざの前十字靭帯を21年前くらいに切り筋肉の衰え等が重なり痛みが増加し、骨きり手術に挑戦しましたが、軟骨の状態が非常に悪く手術を断念しました。人工関節しかないといわれていますが、ほかに治療法はないでしょうか。今は痛みをこらえてゴルフをしています。
答え
膝の痛みに対して体重のかかり具合を調整して治療する脛骨の骨切り術を受けようと希望されたのですが、骨を切って体重のかかる部位を変えただけでは治りそうにもないほど一様に軟骨が磨り減っていて、結局は膝関節について軟骨も含めて全て入れ替える人工膝関節全置換術をする以外に治療法がないと診断されたようです。スポーツにより30歳代で膝の前十字靭帯を切断してしまったとのことですが、このような怪我により膝関節がぐらぐらと不安定となりますと、普通ならスムーズに関節軟骨同士が滑りあうところ、不安定な動きにより関節軟骨同士が過剰に擦り合い軟骨が広範囲に磨耗したものと考えられます。
その結果、膝に痛みが走り、足を十分に働かして使えないために筋肉が衰えてしまったのですが、このような膝の怪我の後遺症のような病気を外傷性膝関節症とも診断されますが、実質的には高齢者に多く見られる変形性膝関節症が多少若い頃から生じたともいえます。膝関節の軟骨が広範囲に磨り減っていて、レントゲン像で関節の隙間が非常に狭くなっている場合、痛みのために日常活動が制限されるようならば体にとってもまた精神的にもよくありませんので、関節を人工物に総入れ替えをする人工膝関節全置換術がなされます。
しかし、質問者の方は関節の病気が相当進んでいるにも拘らず、痛みをこらえながらでもゴルフをしておられるようです。アウトドアスポーツができるぐらいの膝の働きがあれば、54歳という若さで手術を受けないで、10年間とも20年間とも言われている人工膝関節の寿命のことを考えて、少しでも歳をとってから人工膝関節全置換術の手術を受けられたほうがよいと考えます。手術時期を遅らせるために水中ウオーキングや水泳、4分の1スクワットなどにより太腿の前の筋肉を鍛えることをお勧めし、膝の痛みを少なくする様々な日常生活に取り組まれることをお勧めします。
( 監修 / 林先生:東京都リハビリテーション病院院長 )
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