リッチボーン 骨と関節の情報サイト
リッチボーントップ
骨と体のQ&A
質問
来年2月に60才になりますが、 ビスホスホネート製剤を飲み初めて5ヶ月です。腕の骨で検査を受けていますが、飲む前より数値が下がっていました。年齢平均の76%でこれ以上下がったらと、とても不安です。体操やウオーキングをして食事などでカルシウムも意識して取るようにしています。少しでも骨を強くしたいのですが、今のままビスホスホネート製剤だけを飲んで様子を見ればいいでしょうか?
答え
質問しておられる方は60歳の人達の平均骨密度の75%しかないということですので、これ以上骨密度を下げないように努力をすることは大切といえます。骨粗しょう症の薬物療法としてビスホスホネート製剤を処方していただいているとのことですが、5ヶ月間継続して服用できているようですので、さらに続けて服用されることをお勧めします。有用といわれている骨粗しょう症治療薬を5ヶ月間にわたり内服しているのにどうして腕の骨密度が低下してしまったのか不思議に思われるかもしれませんが、その理由として3つのことが挙げられます。1つは骨密度測定器で骨量を計測した場合、測るたびに2−3%の測定値のばらつきが見られるものですが、測定結果がそのばらつきに入ってしまったのかもしれません。これは体重計でもグラムまで表示する精巧な機器であれば乗るたびに少しは値が異なるのと似ています。いくら効果的な薬であるといっても5ヶ月間の内服では僅かしか骨密度が増加しませんので増加分が測定誤差の範囲内に入ってしまい、誤差としてマイナスの値を示すこともありうるのです。もう1つは60歳前後の女性では背骨など海綿状の骨のカルシウム量の増減は著しいのですが腕のような管状の骨では変化が少なく、薬が効いたとしても海綿状の骨が強くなったあとゆっくりと腕の骨が強くなる傾向を示します。
従って、薬内服後5ヶ月間では殆ど骨密度が変化しなかったために誤差範囲のマイナスが示されたのかもしれません。さいごの3つめは、ビスホスホネート製剤が効かない体質または状態なのかもしれません。とはいっても測定誤差範囲内の変化しか期待できない内服5ヶ月間の骨密度値で有効性を判断するのは早すぎますので、8ヵ月後・1年後の結果を待って薬の変更を考えてもらったほうがよいです。ビスホスホネート製剤の効かない体質としてカルシウム・ビタミンD不足状態が知られています。カルシウムがたっぷりの食事、サバやマグロなどビタミンDの多い食事、日光浴に心がけて次の骨密度測定を期待してください。結論として、当分はビスホスホネート製剤を飲んで様子を見ることが適切といえます。
( 監修 / 林先生:東京都リハビリテーション病院院長 )
関連ページ
閉じる