骨と関節のQ&A・用語辞典
質問
腰痛や膝痛とは無縁でしたが、先月ごろから右臀部あたりの鈍痛があります。いったん落ち着き、また数日前から右臀部、右足の付け根あたりも痛むようになりました。レントゲン撮影では、股関節を包む袋みたいなものからカルシウム化したものが小さく写ってるようです。どのような病気なのでしょうか。
答え
先月から強くなったり消えたりする右臀部・股関節痛があり、レントゲン像で股関節周囲に小さなカルシウムが写っているとのことですが、質問者の訴えと病像から推定される診断名とがよく合いますので、痛みの原因は股関節の袋の石灰化であると考えます。関節の袋が石灰化する病気として、肩関節の老化に伴う石灰沈着性粘液包炎はよく知られていますが、股関節を含めた他の関節の袋にも石灰化を生じることがあります。それは、股関節を激しく大きく動かし過ぎて関節の袋が引っ張られて出血をした、細菌感染が生じて関節の周囲の組織が破壊された、繰り返して使いすぎたために組織が痛んできた、などを原因としてやわらかい組織にカルシウムが溜まります。これら原因の違いによってカルシウムが自然に消えていくこともあれば、いつまでも残って関節の袋の弾力性を奪い、大きく動かすと痛む、といったことや石灰化の原因が痛みを生じることがあります。細菌感染に関係していなければ、痛みに対する治療をしたまま様子を見ることが多いですが、医師への受診は継続してください。
( 監修 / 林 泰史先生:原宿リハビリテーション病院 名誉院長 )
後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai