骨と関節のQ&A・用語辞典
質問
母(52歳)が重い荷物を持ち、ぎっくり腰になりました。整骨院に1週間ほど通院し、回復しましたが、その後、強い力がかかり背骨がぎくっとなり、当初のころより病状は悪化してしまいました。整形外科で第2腰椎圧迫骨折がわかり、入院・安静しています。ぎっくり腰のときに、すでに圧迫骨折をしていたのでしょうか?それともその後の強い力で折れてしまったのでしょうか?圧迫骨折では痛み等はあまり感じないものですか?圧迫骨折はどんなときになりますか?少しずつ折れたりするのでしょうか?
答え
一般的に骨折を生じますと顔面が蒼白になるほど痛むものです。しかし、骨が弱くなって生じる骨折、この病的な骨折の場合は痛みが少なかったり痛みのないこともあります。痛みの少ない理由として骨が弱っている場合は少しの力で骨が折れるというより少しずつ変形したりつぶれたりするためでしょう。アメリカからの報告で骨粗しょう症の治療中に背中や腰に痛みの生じた場合に徹底的にチェックし、その後全治療期間終了後に全症例の背中・腰のレントゲン像と比較した研究があります。それによりますと、脊椎に変形の見られた骨粗しょう症患者さんで痛みを訴えた人は約3分の1しかいなかったとのことです。背骨が変形した人で痛みを訴える人が3分の1とは少なすぎるのではないかと考えて、国内で徹底的に痛みと背骨の変形との関係が調べられました。その結果、やはり10%の人は痛みを伴わないで背骨が変形したようです。このことから、質問者のお母様に見られた第二腰椎圧迫骨折が重いものを持ち上げた際に生じた、ある強い力が加わって生じた、またはもっと以前に生じた、のいずれかは断定できません。ただし、非常に古い脊椎圧迫骨折と比較的最近生じたものとは脊椎椎体内の骨梁の走り具合で区別できることもあります。1度は整形外科の先生の診察を受けられますようおすすめいたします。
( 監修 / 林 泰史先生:原宿リハビリテーション病院 名誉院長 )
後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai