骨と関節のQ&A・用語辞典
質問
73歳 女性です。骨密度の値で、「age121% YAM81%」と書かれています。「測定結果 1503m/sec」この値の意味を解説して下さい。測定時に質問しましたが、理解できませんでした。
答え
質問者の方は踵の骨や脛の骨などに超音波を当てる方法により骨密度を測定する検査を受けられたものと考えます。超音波による骨密度測定法では骨の中を超音波が通過する速度や超音波が骨の中で弱まっていく程度から骨の強さを調べるものです。質問者がお示しになった測定結果のうち、1503m/secは質問者の骨の中を超音波が1秒間に1503メートルの速度で通り抜けましたといった生データを示していますが、この値を聞いても一般の人はもちろん医師でさえも骨の中を1秒間に1503メートルの速さで音が伝わる速度と骨の強さとの間にはどのような関係があるのかが分かりません。超音波による骨密度測定法の原理の概略を説明しますと、子どもの頃に鉄道の線路に耳を当て遠くからやってくる汽車の音を聞いて遊んだことがありますが、もし近くの普通の道に耳を当てても遠くの汽車の音は聞こえません。このように、音は硬いものの中を伝わるときは弱まりにくく、速く伝わるといった性質があります。この原理を利用して超音波骨密度測定法が出来ていますが、踵の骨の中を1秒間に1503メートルの速度で超音波が伝わった場合にどの程度骨が強いのかは別の研究で明らかにされており、そのデータを骨密度に換算して結果を出しているのです。
難しい元の超音波が伝わる速度を理解しなくとも骨粗しょう症の程度を知るためにコンピューターが計算した値としてage121%, YAM81%が示されています。この値については説明者の方が既に説明を受けられたと思いますが、同じ73歳女性の平均的な値(age)に比較して骨の強さは21%も強いです、20歳から44歳といった若い女性の平均的な骨密度値(YAM)に比べると骨の強さが19%少ないです、といったことを示しています。骨粗しょう症は骨密度値が若い人の平均値に比べて30%以上低い場合に診断されますので、質問者の方は健康な骨をお持ちということになります。安心してください。
( 監修 / 林 泰史先生:原宿リハビリテーション病院 名誉院長 )
後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai