骨と関節のQ&A・用語辞典
質問
日本では骨粗しょう症の診断基準はDXA法ではYAM(Young adult mean)からの減少率で示されていて、YAMの70%が骨粗しょう症となっています。海外ではT-scoreで-2.5以下が骨粗しょう症となっていますが、これは白人女性を基準として算定されたもので、日本人女性のYAMとは異なるのですか?YAM-2.5SDの値とT-2.5SDの値は同じなのでしょうか?
答え
日本と海外とでは骨粗しょう症であると診断する骨密度値の計算方法が異なります。日本でYAM値―70%以下を骨粗しょう症と診断するといった値は多数の日本人について骨密度値と骨折のし易さから計算されたものです。骨折のし易さは人種により異なりますので日本人について独自の診断基準をつくったことは大変意義深く、有用なことです。骨密度測定機器は高価で普及が難しい上、T-score値―2.5SD(標準偏差値)といった複雑な診断基準を設けたのでは医師も患者さんも理解しにくく、骨密度が計測されなくなる恐れがあります。このことから、若い成人の骨密度値、YAM値に比べて―70%以下に低下していれば骨粗しょう症と診断するといった分かり易い診断基準を設定したことは賢明なことです。質問者が引用されている値,海外のT-score値―2.5SD(標準偏差値)を診断基準にしますと、患者さんはT-score値、標準偏差値について理解しなければ十分に納得が出来ず、1000万人以上いる骨粗しょう症患者さんの骨折を防ぐのはより困難になると思われます。YAM値―70%とT-score値―2.5SDとはほぼ1致していますが、YAM値−70%を示す骨密度値の方がやや低い値を示します。
( 監修 / 林 泰史先生:原宿リハビリテーション病院 名誉院長 )
後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai