骨粗鬆症

骨は生きています~骨の新陳代謝

骨のいらすと私たちのからだをしっかり支えているくらいですから、骨は固く一度できたら一生変わらないと思っている方がたくさんいるようです。でも折れた骨がまたつながるのはどうしてでしょう?子どもの背丈が伸びるのに併せて骨も伸びていくのはなぜでしょう?それは骨が生きているからです。骨はからだの他の組織と同じように、新陳代謝を繰り返し、毎日少しずつ生まれ変わっているのです。

骨をつくっているのはカルシウムだけではありません

一見、固い骨はカルシウムのかたまりというように見えますが、たんぱく質の1種であるコラーゲンとカルシウムとで構成されています。骨はよく鉄筋コンクリートにたとえられます。コラーゲンが鉄筋、カルシウムがコンクリートといったところです。そして内部にはたくさんの血管が通っていて、骨の細胞が活発に活動しています。

骨の新陳代謝のメカニズム

骨は成長期はもちろん、成長後も一定のサイクルで骨をつくる「骨形成」と、骨を壊す「骨吸収」を絶えず繰り返しています。骨をつくるのが骨芽細胞、骨を壊すのが破骨細胞で、この2つが交互に活躍することによって骨は生まれ変わっていきます。骨が生まれ変わっていく理由は2つ。ひとつは生命維持にかかせないカルシウムを貯蔵庫である骨から溶かし出して、からだの隅々まで送り出すため。もうひとつは古くなって弾力を失いもろくなった骨を、生まれ変わらせることで、再びしなやかで強くするためです。

骨芽細胞と破骨細胞の働き

破骨細胞はもともと血液細胞の1種で、古くなった骨をつくっていたカルシウムやコラーゲンを酸や酵素で溶かし、血液とともに運んでいきます。この作業が終わると自然と破骨細胞は消え、代わって骨芽細胞が現れます。骨芽細胞は鉄筋にあたるコラーゲンをつくりだし、そこに血液中から運ばれてきたカルシウムが付着して、新しい骨をつくっていきます。破骨細胞がカルシウムを溶かした後に、骨芽細胞が新しい骨をつくることによって骨の形成や成長、改造がおこると考えられ、約3年でからだ中の骨がつくりかえられるといわれています。


骨の新陳代謝と骨粗鬆症

破骨細胞は骨を生まれ変わらせたり、必要なカルシウムを体内に送り届けるために大切な細胞です。しかしホルモンのバランスが崩れると、この新陳代謝のバランスも崩れて、必要以上のカルシウムを溶かし出してしまうことがあります。それが顕著に現れるのが閉経期以降の女性です。エストロゲン不足による破骨細胞の働き過ぎが骨粗鬆症の原因と考えられ、女性ホルモンの投与が骨粗鬆症予防に有効といわれるのはそのためです。

(監修/和田誠基先生:武蔵藤沢セントラルクリニック 院長)

特別協賛:中外製薬株式会社,後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai