「五十肩(肩関節周囲炎)」ってどんな病気?
●「五十肩」ってどんな病気?
「五十肩」の定義は今日まで様々に議論されてきました。現在では「五十肩」は、広義と狭義の2つの捉えられかたが一般的で、痛みのある動きにくい肩全体を肩関節周囲炎、疼痛と拘縮を伴うものを癒着性肩関節炎(凍結肩)と呼びます。
すなわち

であり、肩関節周囲炎の中には
肩峰下インピンジメント症候群、腱板炎・腱板断裂、肩峰下滑液包炎、石灰沈着性腱板炎、上腕二頭筋腱炎・断裂
などがあります。
●どんな人が五十肩(凍結肩)になりやすいの?
このような人・タイプに多く発症しています。
年齢:50〜65歳
性別:女性より男性
職業:事務職、特に管理職
疾病:頸椎疾患、肺疾患、糖尿病との合併が多い
●五十肩(凍結肩)はどんな症状を起こすの?
| 急性期=もっとも疼痛が強く現れる |
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痛む部位
運動時痛
衣服の着脱、入浴(体や髪を洗う時)、トイレ、高所のものを取る時
安静時痛
特に夜間、血液循環障害により症状が悪化、睡眠障害をきたすことが多い。寝ている時は、上腕骨の肩峰下滑動機構に長時間圧力が加わることで、痛みが強くなる。起き上がって座位で腕を下げておくとよい。
・痛みにより肩の動きは著しく制限される |
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| 慢性期=疼痛は軽快しているが拘縮は残っている |
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運動時痛
肩の後面部や前面部に強く、髪をとかす、紐や帯を結ぶなどの動作が妨げられる
・運動制限(可動域制限)が顕著
・三角筋、棘下筋などに多く廃用性筋萎縮がおこる
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| 回復期=関節可動域が改善する |
・拘縮が自然に徐々に改善し、これに伴い疼痛や不快感が減少する |
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●五十肩(凍結肩)の診断方法
検査では特異的な所見に乏しいため、除外診断を行う。
・X線撮影・・・特異的な所見なし(写真1参照)
・関節造影・・・関節容量の低下(写真2参照)
・超音波・・・・特異的な所見なし
・MRI・・・・特異的な所見なし(写真3参照)
●五十肩(凍結肩)の治療方法
疼痛が主体で拘縮は疼痛による場合
| ・局所の安静 |
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| ・薬物療法…… |
ステロイド・ヒアルロン製剤の注射、
非ステロイド消炎鎮痛剤、湿布など |
| ・理学療法…… |
温熱療法中心であるが、急性期で疼痛が強い時は冷却療法(アイシング)の併用も効果的である。 |
関節拘縮が主体の場合
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| 健常な側を固定し、痛みのある側の腕で1〜2kgのダンベルを下げて円を描くように回す。 |
棒を持ち、健常な側の腕で痛みのある側の腕を押し上げる。痛みを感じるが、痛みの頂点の少し手前で止めるのがよい。 |
肩甲胸郭を動かす療法で、専門家が行う。 |
拘縮が高度なものには、透視下関節内パンピング(局所麻酔剤入りの生理食塩水で関節包を広げるように注入を繰り返す)、鏡視下関節受動術(麻酔下に関節鏡を挿入して癒着を剥離する)などが行われる。
( 監修:斎藤 明義先生/駿河台日本大学病院整形外科科長 スポーツ・健康増進クリニック室長 )
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